ノロウイルス、流行続く 感染広がりやすい状況
国立感染症研究所は28日、全国約3千カ所の定点医療機関から13〜19日に報告されたノロウイルスなど感染性胃腸炎の患者数が、1カ所あたり10・31人だったと発表した。前週の10・96人からわずかに減った。ただ流行は例年、2月ごろまで続いている。
今季は1月に入って浜松市などで集団食中毒が発生している。しかし、定点医療機関を受診しなければ感染研には報告されず、すべての患者を把握できるわけではない。
感染研によると、昨季に大きな流行になった変異ウイルスが、今季も半数以上を占めており、感染が広がりやすい状況にあるという。昨季は、過去10年で最も流行が大きかった2006年に迫る勢いだった。
ノロウイルスは感染力が強く、予防には食事や調理の前の手洗いが重要。感染研の片山和彦・ウイルス第二部室長は「気温が低い状態が続くと体力や免疫力が衰えて感染しやすくなる。今後の気候によっては流行が長引く恐れがある」と指摘する。
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