高脂血症 |
どんな病気? |
高脂血症の治療において最も大切なことは、高脂血症の病態を正しく診断し、病態に応じて適切な治療を行うことです。 高脂血症は 高脂血症は二大別されます。 (1) 原発性高脂血症: に分類されます。 また食事性高脂血症としては、アルコール過剰摂取や糖質または脂質の過剰摂取が問題となります。 |
治療は? |
1、治療の基本方針(治療開始基準、治療目標値) 高脂血症の病態に応じた治療を行います。二次性高脂血症においては原因疾患の治療、原因薬剤の減量、中止を最優先して行います。 原発性高脂血症患者について、どのような患者さんを対象に、どのような方法(食事療法、運動療法、薬物療法)で治療すべきか、特に治療を開始すべき血清コレステロール値、中性脂肪値と治療目標値、さらには他の冠危険因子(加齢:男性45歳以上、女性閉経後、冠動脈疾患の家族歴、喫煙習慣、高血圧:140‐90mmHg以上、肥満:BMI
26.4以上、耐糖能異常:境界型、糖尿病型)を合併する患者や、すでに冠動脈疾患(心筋梗塞、狭心症、無症候性心筋虚血:虚血性心電図異常など、冠動脈造影で有意狭窄を認めるもの)をもっておられる患者さんの取り扱いについて日本動脈硬化学会によるガイドラインが提唱されています。 |
日本動脈硬化学会のガイドラインにそった評価とアドバイス あなたの年令、コレステロール値、中性脂肪値、その他の心臓病の危険因子の有無などから、具体的な評価とアドバイスが受けられますので是非下記のページを見て下さいね。 |
2、非薬物療法(食事療法、運動療法) 高脂血症の治療の基本は食事療法、運動療法などのライフスタイルの修正です。 a、食事療法 エネルギー摂取の適正化、コレステロール摂取制限、P/S比の適正化、食物繊維摂取の増量です。1日のコレステロール摂取量を300mg以内に抑えます。飽和脂肪酸(S)の多い動物性脂肪は動脈硬化促進的にリノール酸などの多価不飽和脂肪酸(P)の多い植物性脂肪は動脈硬化抑制的に働くのでP/S比は1.5〜2.0の割合が望ましいでしょう。果物特に柑橘類に多く含まれているペクチンやコンニャクなどに多く含まれるマンナンなどはコレステロールの排泄を促進する作用などにより、食物繊維にもコレステロールを下げる作用がある。また、大豆蛋白の降コレステロール作用も注目されています。 高TG血症 カイロミクロンが増加する高TG血症では脂肪摂取制限が最も重要です。時にはエネルギー補給のために中鎖脂肪酸含有脂肪(MCT)が用いられます。また、アルコール摂取により症状が誘発または増悪されるのでアルコール飲用は禁止すべきです。 また4型では肝臓でのVLDLの合成が増加しているので合成素材を減らす必要があり、エネルギーの制限とともに糖質を制限します。ショ糖、果糖のとり過ぎは血清TGを増加させますので、一日の摂取量を50g以下にすることが望ましいでしょう。魚油に含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)はTG低下作用が報告されています。 b、運動療法 運動療法ではコレステロール低下作用は必ずしも認めがたいですが、中性脂肪低下作用、HDLコレステロール上昇作用が認められるそうです。運動療法の処方の実際としては、日常生活に組み込まれた運動、例えば通勤、買い物など、できるだけ歩くように心がけます。 1日に30分以上、できれば1時間、テニス、バドミントン、ピンポン、バレーボール:週に2〜3回、1回1時間以上、ジョギング、ランニング:1回5km,週に2〜3回、スイミング:1回1〜2km,週に2〜3回などが推奨されます。筋力増強を図る運動はそれほど必要ありません。 3、薬物療法 高脂血症治療薬はコレステロール低下作用を主とする薬剤と、中性脂肪低下作用を主とする薬剤(同時に軽度のCh低下作用とHDL増加作用をもっています)に分けることができます。 ●服薬指導上の注意 ・高脂血症治療薬は下記のような副作用が認められることがありますので、定期的な診察に加え数ヶ月に1回程度の血液検査をしてもらって下さい。 |
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