突発性発疹(突発疹) |
どんな病気? |
突発性発疹は1歳までにほとんどの小児が罹患する急性感染症で、3日間、40℃近い高熱が持続した後、解熱とともに斑丘疹性(麻疹様、風疹様)発疹が出現します。 下痢を伴うこともあります。 ●全経過を通じ患児の全身状態が比較的良好であること ●好発月齢は 6か月〜10ヶ月 ●浮腫状の眼瞼 ●頚部リンパ節腫大 ●永山斑 (病初期に口蓋垂の根元両側に認められる粟米粒大の隆起) ●大泉門膨隆 などが診断の手がかりとなりますが、本当のところ解熱して発疹が出るまでわかりません。(^_^;)
基本的には予後良好な疾患です。 起因病原体はヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)であることが1988年に明らかとなりました。近年、HHV-7 の在在が証明されると一部の突発疹が HHV-7 感染によることがわかり、HHV-6 および HHV-7 による突発疹の再罹患も証明されています。 HHV-6,7 の血清学的、ウイルス学的診断法は、可能ですが、今のところ未保険であり一般化はされていません。 |
治療は? |
根本的な治療法はありません。ヘルペス群ウイルスによる感染症なので、単純ヘルペスウイルスおよび水痘・帯状疱疹ウイルスに有効な抗ウイルス薬ゾビラックスが効きそうに思われますが無効です。 乳児期の発熱疾患であり、他の重篤な感染症(化膿性髄膜炎、敗血症、脳炎など)との鑑別診断に注意しつつ、対症療法を行います。 対症療法 発熱に対しては、氷嚢、氷枕などの直接的冷却法で十分な場合もありますが、高熱の際には解熱薬の内服または坐薬の使用もいいと思います。 有熱期間中は入浴を控え、十分に水分を与えましょう。下痢に対しては止痢整腸薬を投与します。 |
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