ユーじいとトンくんのよもやま話 第9話 (平成22年1月)

「新型インフルエンザ騒動記」
  最新情報を勉強したぞ〜ぉ!

 昨日から降り続いた雪も ようやく止み、赤いサザンカの垣根に、白い粉雪がキラキラ輝いている。

トンくん 「おぉっ、いい匂い!」
ユーじい 「やっぱり冬は蟹が最高! ビールと一緒に飲むとたまらんわぁ。近江町で値切ったロシア産の安い蟹やけど、生きたまま天然塩 塗って、こうして蒸籠に昆布を敷き、その上に甲羅を下にして寝かせる。
 そのあと蒸すこと20分。ほーら、蟹の身がふっくらと盛り上がってきたぞぉ。
 ここで日本酒をサーッとかけるんだ。
 蒸すと味がギューッと濃縮され、ホントにおいしくなるよ。トンくん、ちょ
っと食べるけ?」
トンくん 「おいしい!」
ユーじい 「そうやろぉ。」(満足げ)

すべては豚のクシャミから始まった
ユーじい 「いやぁ、それにしても今回の新型インフルエンザ騒ぎには、まいったね。」



トンくん 「いつもは暇〜なクリニックも、すっごく混んでたね。」
ユーじい 「『暇〜な』は余計でしょぉ。プンプン。」
「でもホント、高熱を出している患者さんを長い間待たせてホントに申し訳ないと思ってた・・」(-_-;)
トンくん 「ユーじいのマスク、まるでダース・ベイダーみたいに不気味な呼吸音してたよね。」
ユーじい 「うっ、うん、そうそう。N95マスクといってね。ウイルスを通さな
いマスクなんだけど。チョー息苦しくってね。もう死にそーだった。」
トンくん 「新型インフルエンザっていうんでしょ?」
ユーじい 「そうだね。」
トンくん 「豚インフルエンザともいうの?」
ユーじい 「そう、トンくんにも以前に話したことあると思うけど、感染症の
専門家たち(1)は、H5N1型の鳥インフルエンザの流行を予測していたんだ。だから、豚インフルエンザが、こんなに猛威を奮ったのはトン(豚)だ勘違いだったね。」
トンくん 「ぐ〜、何と臭いおやじギャグ・・。」

知っておきたいインフルエンザの知識
トンくん 「鳥とか豚とか、一体どういうこと?」
ユーじい 「それはね、元々はインフルエンザウイルスは、カモなどの水鳥の腸で生きる弱毒性のウイルスだったんだ。だけど突然変異によって、豚や人に感染するようになったんだね。
 インフルエンザにはA、B、Cと3つの型があるんだけど、A型とB型が毎年流行するの知ってるよね。」
トンくん 「C型って聞いたことないよ。」
ユーじい 「そう、C型は、乳児期に感染し、一度罹ると一生免疫をもつので、あんまり話題にならないね。B型は、A型に比べると変異の幅が小さいので、一旦罹ると免疫が長持ちし、その分、流行の規模も小さいんだよ。」
「問題は、忍者のように変幻自在なA型。」
「野生の鳥から発見されたA型インフルエンザウイルスは、表面にあるHA(ヘマグルチニン)という抗原の違いから16の亜型、NA(ノイラミニダーゼ)という抗原の違いから9の亜型が分類されているんだ。亜型の違いはH1N1〜H16N9といった略称で表現されているよ。野生の鳥は、全てのA型インフルエンザウイルスの亜型の住み家になり、他の動物への伝播の源となるんだ。」

A型インフルエンザの流行の歴史



ユーじい 『人のインフルエンザ』の原因になることが明らかなのは、大別すると「Aソ連型」で知られるH1N1、「A香港型」であるH3N2、他にH1N2、H2N2ってのもあるよ。計4種類だね。ただ、それらが、また細かく分かれ、それぞれ抗原性が違うから「Aソ連型」に免疫があっても、同じH1N1の新型には罹るんだね。
 この他にH9N1、強毒性のトリインフルエンザとして有名になったH5N1などいくつかの種類が人に感染した事例、報告されているけど人から人への感染は、幸い(特殊の場合を除いて)今のところない。だから厳密には『人のインフルエンザ』とは呼ばないんだ。
 H5N1は、ニワトリなどに感染し、強毒性の鳥インフルエンザ(家禽ペスト)を起こし、畜産業に被害を与えてることは知ってるでしょ。」
トンくん 「うん、日本でもたくさんの鶏が殺処分されているのテレビで見たことある。(悲)」
「あ〜ぁ、鳥でなくってよかった。」
ユーじい 「トンくんに感染する犬インフルエンザもあるよ。」
トンくん 「ギョッ!」
ユーじい 「主なインフルエンザA型の流行をまとめると上の図のようになるよ。
 1918年に世界的な流行を起こしたスペインかぜは4,000〜5,000万人の死者を出したっていうよ。 その後、1957年のアジアかぜと1968年の香港かぜが世界的に大流行したんだ(パンデミック)。
 2009年4月、ついに人類にとって、(学術的に証明されているものとしては)5番目のパンデミックとして今回の新型インフルエンザが出現してきたのさ。

新型インフルエンザとは
トンくん 「なぜ豚インフルエンザとも言うの?」
ユーじい 「豚は人のインフルエンザウイルスと鳥のインフルエンザウイルスの両方に感受性があるから鳥と人のインフルエンザウイルスに同時に感染する場合があるんだ。同時感染したとき、両方の遺伝子の混合により新たなウイルスが生み出されるんだね。今回の新型H1N1インフルエンザは、豚インフルエンザウイルスに最も近いから(2)、『豚インフルエンザswine influenza 』と呼ばれる場合があるんだよ。だからメキシコか米国の農場で飼われていた一匹の豚がクシャミをしたのが、今回の大騒動の発端と言えるね。」

新型インフルエンザの蔓延状況
ユーじい 「今年の4月にメキシコと米国で確認された局所的な豚インフルエンザが、瞬く間に世界を制覇して、12月6日現在、津幡町の子どもたちの半分近くに感染しているのは驚くことだね。(教育委員会調べからの推計)」

新型インフルエンザ騒ぎ
ユーじい 「毎年、冬はインフルエンザは格好の報道材料となるけど、今回の新型インフルエンザは、政府もマスコミも、さすがに、ちょっとやり過ぎの感があるね。日本に最初に入ってきたときのあの厳重な『水際作戦』。空港での防疫服を着た人の姿、今でも忘れられないよね。あのとき日本人全体が「新型インフルエンザの恐怖」を刷り込まれてしまったよね。
 でも、いざ蓋を開けてみると、意外と軽い症状。報道のすさまじさと、現実の病気の軽さのギャップに不思議に思った方も多いんじゃないかな。」
トンくん 「どうしてこんなに騒いだの?」
ユーじい 「トンくん、1997年に香港で18人が鳥から感染し6人が死亡した事件があったの覚えてる? 
 それまで鳥のウイルスは、直接人には感染しないと考えられていたんだ。人に感染する新型インフルエンザに変貌を遂げるためには、鳥のウイルスと人のウイルスが、豚に同時に感染し、その細胞内で鳥と人のウイルスが混じり合う(交雑)必要があると考えられていたんだ。
 ところがH5N1型は、鳥のウイルスが、豚を介さず、直接人に感染し、しかも重症の肺炎を起こし死者を出したんだ。
 そんなH5N1が、2005年、世界的な渡り鳥の繁殖地として知られる中国の青海湖で、大量の渡り鳥に感染し、死なせたんだよ。専門家たちを震え上がらせたものさ。その後、専門家の心配どおり、現在は鳥→鳥だけでなく鳥→人への感染が世界中で広がってきているよ。(3) H5N1が、ある日、突然変異を起こして人→人感染を起こしやすい性質を獲得してしまったら、それこそ 恐怖のどん底!」
 「考えてごらん。トンくんの学校では、今度の新型インフルエンザで、半分近くの人が罹っちゃったでしょ。もしも今の鳥インフルエンザの高い病原性を維持していたと仮定すると60%のお友だちが死ぬということだからね。専門家の間で、そんなXデーが来るとのではないかとピリピリしてるのも無理はないよね。今回の新型インフルエンザ騒ぎは、そんな恐ろしい鳥インフルエンザを想定した厳重な危機管理から来ているんだよ。」
トンくん 「そう言えば、お友だちのお父さん、子どもが新型インフルエンザに罹ったって言うだけで、『1週間出社停止せよ』って言われたってさぁ。」
ユーじい 「そうなんだ。病原性としては、そんなに高くないとわかった後も『強毒性のインフルエンザの危機管理』マニュアルどおり行われている会社があるよね。お父さん可愛そぉ〜う。」

新型インフルエンザの重症度
トンくん 「新型インフルエンザは本当に恐いの?」
ユーじい 「うん、いい質問だね。答えは、恐いとも言えるし、あまり恐くな
いとも言える。トンくん、 これを見てごらん。(4)

 

 

 

 

 

 

 これは厚労省が今回の新型インフルエンザの11月20日現在の中間報告なんだ。もう1,000万人近くの人が罹患しているね。
これから冬場に入って、インフルエンザウイルスの好きな季節になるから、これから第2波が、お年寄りを中心に押し寄せるかもしれない。心配だね。」
トンくん 「でも このデータを見る限り、意外と亡くなった方は少ないね。」
ユーじい 「そう、確かに この数字だけを見ると、そう思うよね。でも実は違うんだよ。実際には、インフルエンザが引き金になり亡くなった人数は、10倍くらい多いんだよ。
このホームページを見てごらん。(5)」
トンくん 「インフルエンザによる死亡者の推移がグラフ化してあって見易いね。ふむふむ、2003年では920万人くらいの感染者で、死因別死亡者数が約1,171人。死亡率は0.013% なんだね。」 
「アレ?、変だぞ。一方では、超過死亡概念による死亡者数11,215人なんてのも書いてある。」
「どっちがホントなんだ!」
ユーじい 「そう、インフルエンザが直接死因になった数より、実際の死亡者数はもっと多いんだよ。っていうのはさ、この統計では『インフルエンザに罹ったあと、それに併発して起こった細菌性肺炎で亡くなった人』などは上がってこないんだ。
だから本当の死亡率を知ろうとしてもこれだけではダメなんだね。
そこでWHOが提唱したのが「超過死亡(excess death, excess
mortality)」という概念なんだよ。インフルエンザの流行によってもたらさ
れた死亡の不測の増加を考慮した推定値というわけだ。そこでもう一度 計算し直すと死亡率は0.1%くらいになるね。(例年の季節性インフルエンザの場合)」
「マスコミの報道も このへんがごっちゃになってるよ。」
「今年の新型インフルエンザは、病原性は、そんなに高くなく死亡率は季節性とそんなに変わらないかもしれないけど、たくさんの方が感染するので、恐らく超過死亡人数は例年よりかなり増加するだろうね。」
「それでも、日本は世界の中では死亡率がビックリするほど少ない国なんだよ。」
トンくん 「え〜っ、どうして?」
ユーじい 「たとえば、トンくんが、インフルエンザの軽い症状でも病院へ行くと すぐに抗インフルエンザ薬が処方されるでしょ。」
トンくん 「そりゃ、そうだ。ボクの友だちも、タミフル飲んだら1日で解熱
し、とっても効いた!って言ってたよ。」
ユーじい 「ところが他の国では、抗インフルエンザ薬は そんなに簡単には手に入らないんだよ。そのため今回の新型インフルエンザは本来健康な若年者が中心でありながらWHOの発表では1%近い死亡率(超過死亡を考慮した概算)を示しているんだって。メキシコや米国、最近では南米などの被害が大きく、1%をはるかに超える死亡率が報告されている国もあるそうだよ。(6)だから侮ったらいけないね。」
トンくん 「へぇ〜っ、驚いた! でも米国でも?」
ユーじい 「米国では、タミフルは保険が効かないんだって。(驚)(6)
「平均寿命の世界ランキングで日本が82.7歳で第1位、米国が79.2歳で第28位でしょ。国民皆保険で すぐに病院へ行け、簡単に お薬をもらえる日本と『市場原理主義の医療ビジネス』が幅をきかす米国の医療の差がが出ていて面白いね。」
新型インフルエンザウイルスがどの程度に病原性が高いか(重症肺炎と脳症)は、正確なデータ集積と十分な解析を待たなくちゃいけない。即断は許されないよね。日本の感染症の専門家(6)は、可能な限り全例に発病早期からの抗インフルエンザ薬による治療開始が重要と言ってるよ。」
「季節性よりも肺で増殖しやすく、その分だけ肺炎になる人が多いらしいし。うちでも、3歳くらいの子が、高熱に加え、ゼーゼーと喘息みたいになって、血液中の酸素濃度もすっごく低下。レントゲンを撮ったら大きな肺炎があって慌てて入院してもらったよ。やっぱり侮ったらいけないよね。」
トンくん 「ふーん。」

新型インフルエンザの診断はどうやって?
トンくん 「ところで 不思議に思うことがあるんだけど、病院の診察室で簡単に鼻水をとって10分も待てば、『はい、あなたはAなので新型インフルエンザですよ。』なんて言ってるけど、どうして季節性インフルエンザと区別しているの?」
ユーじい 「確かにA型には、香港型とソ連型、それに今回の新型と三つあるんだ。迅速検査では区別できないね。でも各県レベルでPCR法という方法を用い、病原体定点に指定された医療機関の患者さんから採取した検体で流行調査をし、その結果をホームページで公開してるんだ。(7)(8)
それによると、12月6日現在では、Aは、すべて新型なんだ。」
トンくん 「ふーん、そうなんだ。」

タミフルによる?意識障害
トンくん 「ねぇ、ユーじい、さっきのタミフルの話なんだけど、タミフルと
言えば、10歳代の子どもたちが意識障害を起こしてベランダから飛び降りたような事件で、一時とっても騒がれたよね。アレどうなったの。」
ユーじい 「おぉっ、さすがトンくん。いいとこ突いてるね。ユーじいの印象
としては、残念ながら まだはっきりしていないね。確かに厚労省は、今年の11月末に『新型インフルエンザによる異常行動と抗ウイルス剤の因果関係』を発表(9)して、タミフルは『シロ』と言ってるんだけど、以前から何度も厚労省の研究班から『シロ、でも今後の更なる研究が必要あり』と、結論を先送りしていたんだ。 なのに、今回の新型インフルエンザ騒ぎで、急遽「10歳代の子でもタミフルOK」の通達。ちょっとご都合主義的に映ってしまうよね。
一方では、医薬ビジランスセンターの浜 六郎さんが、指摘した『タミフル
が原因の意識障害』。『日頃 当然と思っていることにも一度は疑ってみる』という態度は立派だけど、あれだけ何でも反対するグループの言い分だと、これはこれで そのまま鵜呑みにはできない気がするね。(10)
世の中にはいろいろな見方があると つくづく思うよ。真実は一つなんだけどね。」

インフルエンザワクチン打つ?
トンくん 「ついでにもう一つ、不思議に思うことがあるんだけど、ユーじい
教えて。ボクの友だちにさ、毎年、インフルエンザの予防注射をしてるんだけど、インフルエンザに罹って『予防注射なんて効かない!』って怒ってる子がいるよ。」
ユーじい 「確かに この議論は昔から絶えたことがない難しい問題なんだ。ワクチン絶対反対の人たち(11)がいるのは事実なんだけど、厚労省の研究(12)やWHO(13)は、ワクチンの重要性を繰り返し言ってるね。恐らく日本の子どもたちでは、もともと健康で簡単には重症化しない上に、最近はタミフルをすぐ飲んじゃうんで益々ワクチンの有り難みが目立たなくなってきているんだろうね。お年寄りでは、かなり有効性が証明されているよ。」
「それと『ワクチンの発症予防効果は、どれくらい続くか?』よく質問されるから ついでに言っておくと、接種後 約2週間後から5カ月程度続くんだ。覚えておいてね。
それから今までは、国産のワクチンだけだったからよかったけど、これから外国産ワクチンを輸入して国民に接種するかどうか、通常より高い確率で重いアレルギー反応が出たため現時点では検討中って知ってるでしょ。」

学級閉鎖
トンくん 「学級閉鎖は本当に効果があるの?
お友だちが、冬休みが短くなるって とてもガッカリしてたよ。」
ユーじい 「感染拡大の場となっているのは、学校だから、感染防止という観点から、学級閉鎖を考えることは重要だね。でも、その質問に明確に答えることは とても難しそうだ。国立感染症研究所感染症情報センターの岡部信彦氏は、「発生の初期段階なら効果がありそう」だって。(2009年7月) 学校の設置者は、津幡町の教育委員会だから、そこが学級閉鎖の決定を行うことになるけど、本当のところ基準はとても曖昧だね。 1〜2日の学校閉鎖では抑制できないといわれているから、石川県では、潜伏期に入っている学童の発症観察期間として4日間を基準にしてるんだって。『各学校の実情にあわせて』なんちゃて、最後は校長先生に決定を委ねてみても校長先生もいい迷惑だね。学業に、最も支障なく効率的に感染を阻止できるように数学的な解析をして @1クラスの生徒の数、A感染のし易さ、B既に感染した生徒数、C病原性の強さ を代入し、何人のインフルエンザが発生したときに、いつ休業の措置
をとり、何日 休業にするか、ズバリ、解答が得られるような式を、専門家はキチンと提示するべきときが来ていると思うね。」
トンくん 「まぁ、エラそうに!」
「そんなに言うならユーじいがすればぁ〜。」
ユーじい 「いゃぁ、ユーじい、数学苦手だから・・ (^_^;)」

おわりに
ユーじい 「今後、鳥インフルエンザが、人→人感染を起こしてきたときには、今回の新型インフルエンザ騒ぎでは収まらないよね。
 今回の騒ぎは、鳥インフルエンザの前哨戦と捉え、学校と保健所、それに医師会が一丸となって もっと充実した感染症サーベイランスを構築し、手際よく対処する必要があると感じたよ。
 それから来年以降、すばらしい抗ウイルス剤が たくさん出てくるんで 期待してること、伝えておくね。(14)
 地球制覇を狙う怖いウイルスがぞくぞくと出現してくる現代、みんなで力をあわせて人類の敵、ウイルスと戦おうね!」

トンくん 「ワン!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(イラスト)太田ナタリー

関連サイトへのリンク

【参考文献】
(1)「インフルエンザ パンデミック」
   〜新型ウイルスの謎に迫る〜(単行本)
       河岡 義裕・堀本 研子
 インフルエンザウイルスの一般的な知識とパンデミックの概要を知る
のに良書。

(2)厳密には2種類のブタH1N1亜型インフルエンザウイルス、
 ヒト H3N2亜型ウイルス、トリインフルエンザウイルスの4つの異なるウイルスに起源をもつ、遺伝子分節の交雑体(元々は、すべてトリ型ウイルス由来)

(3)鳥インフルエンザの公式発表にもつづく分布(2009/12/1)
http://idsc.nih.go.jp/disease/avian_influenza/toriinf-map.html

(4)新型インフルエンザの発生動向(2009年11月20日)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/pdf/091120-01.pdf

(5)インフルエンザによる死亡数の推移
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/1955.html

(6)日本感染症学会の新型インフルエンザ緊急提言
(2009年11月5日)
http://www.kansensho.or.jp/topics/090914soiv_teigen2.html

(7)石川県でのウイルス分離・検出情報
http://www.pref.ishikawa.jp/kansen/index.htm
 リアルタイムRT-PCR法で、@A型共通のM遺伝子、AAH1ソ連、BAH3香港、CAH1pdmの各遺伝子を同時測定

(8)国立感染症研究所感染症情報センター
  インフルエンザウイルス分離・検出速報
  2009/10シーズン
http://idsc.nih.go.jp/iasr/influ.html

(9)国立感染症研究所感染症情報センターの調査   
(2009年11月30日)
「新型」異常行動150件
今年9月下旬以降、飛び降りなどのインフルエンザ患者の異常行動が
報告された。異常行動は、タミフルなど服用した治療薬の種類や使用の有無にかかわらず発生とのこと。

(10)医薬ビジランスセンターHP
http://www.npojip.org/

(11)インフルエンザ反対HP
http://wakuchin-iran.jugem.jp/?eid=358

(12)国立感染症研究所感染症情報センター
「インフルエンザQ&A」
http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/fluQA/QAdoc04.html#q17
 「インフルエンザワクチンの効果に関する研究」では、65歳以上の健
常な高齢者については約45%の発病を阻止し、約80%の死亡を阻止する効果。また、「乳幼児に対するインフルエンザワクチンの効果」では1歳未満児については対象数が少なく有効性を示す確証は認められず、1歳以上6歳未満児については、発熱を指標とした有効率は20〜30%で、接種の意義は認められたとのこと。

(13)国立感染症研究所ウイルス
WHOインフルエンザ協力センター田代眞人
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/dl/infu090828-02.pdf

(14)開発中の抗インフルエンザ薬
 第一三共のCS-8958(ノイラミニダーゼ阻害薬)1回限りのの吸入薬。
1回の吸入で1週間くらいの感染予防ができるかも。
 塩野義製薬のペラミビルもノイラミニダーゼ阻害薬。注射薬なので重症のインフルエンザへの効果が期待されます。
 富山化学が開発したT-705(ウイルスRNAを作る酵素RNAポリメラーゼの阻害薬)は感染して時間が経ってもウイルスの増殖をよく抑え、鳥インフルエンザのような病原性の高いものにも期待されます。