(ヘリカルCTの原理) X線管が連続回転している中を、被験者の乗ったテーブルが連続的に移動するようになっています。このためX線ビームが被写体に対してらせん状にスキャンすることになり、被験者の連続ボリュームデータが得られます。この方法により、従来のCTに比較すると良質な画像が、格段に短い撮影時間で得られるようになりました。しかも被爆量を非常に少なくすることができます。 |
(ヘリカルCTの驚異的な威力) 肺野におけるヘリカルCTの威力は絶大です。これについては呼吸器科の「肺癌におけるヘリカルCT検査」を見て下さい。 |
CTがとても有用な病気(MRIとの比較) |
頭部CT |
(ファーストチョイスとなる病気) (ファーストチョイスだが引き続きMRI検査が必要な病気) (MRIの方が一般的に優れているもの) |
胸部CT |
・すべての肺の病気はCTが圧倒的に優れています。 |
腹部CT |
画像的にはCTとMRIはほぼ互角ですが、それぞれの疾患で異なります。 |
骨盤腔内CT |
MRIの方がかなり優れています。 |
脊椎、軟部組織(主に整形外科領域)、 |
MRIの方がかなり優れています。 |
ヘリカルCTとMRIの比較 | ||
ヘリカルCT | MRI | |
ファーストチョイスとして適応となる病気 |
急性の脳血管障害(外傷、脳出血、クモ膜下出血) 副鼻腔、咽頭、喉頭など 胸部肺野 腹部 |
腫瘍、変性疾患、亜急性、慢性期の脳血管障害 骨盤部 |
撮影時間 | 数分以内 | 30分〜1時間程度 |
X線被爆 | あり |
なし |