百日咳

どんな病気?

 百日咳・パラ百日咳は、

 グラム陰性の短桿菌である Bordetella pertussis、Bordetella parapertussis がひき起こす、遷延する咳嗽発作を主症状とする急性気道感染症です。

 約1週間の潜伏期の後、普通感冒と区別が不可能な上気道のカタル症状に始まり、1〜2週後に痙咳期に入ります。この痙咳発作はスタッカートと呼ばれる連続した咳込み、顔面紅潮を伴う、吸気性笛声など一連の発作を繰り返すレプリーゼとなります。

 この痙咳発作は夜間に増悪することが特徴であり、チアノーゼを呈し、しばしば無呼吸を認め、嘔吐を伴います。

 1歳前後の乳幼児に百日咳の罹患が多く、特有の痙咳が顕徴でなく、無呼吸発作、チアノーゼ、痙攣が主症状としてみられることが多いです。この痙咳発作は2〜4週間続き、徐々に軽減して回復に向かい、全経過3か月程度で治ります。

 経過中合併症を伴わない限り、発熱を認めないのも特徴の1つといえます。

●早期診断

1 臨床症状  

 治療にかかわらず日ごとに増強する咳嗽、夜間に昼より強い咳嗽発作、顔面紅潮を伴う咳嗽、啼泣および診察時の舌圧子による刺激などによる誘発、理学的所見は認めません。

2 検査所見  

 白血球数 15,000 以上、リンパ球70%以上、赤沈正常、CRP陰性、百日咳凝集素価の上昇(急性期から1週間ほどで行う)、培養などです。

予防は?

かわいいお子さまには、ぜひ三種混合ワクチン(ジフテリア・百日咳・破傷風)をしっかり受けさせて上げてね! (*^_^*)

治療は?
 症状が顕性化する痙咳期以降の投与開始では、臨床効果はあまり期待できません。

 いかにして、初期のカタル期を診断するかが大事です。マクロライド系抗生物質であるエリスロマイシン、クラリスロマイシンなどを用います。

 カタル期に開始すれば、痙咳期に進ませず、軽快させることが可能です。

いつまで園を休むの?
関連サイトへのリンク