溶連菌感染症(ようれんきんかんせんしょう)

どんな病気?

● 溶連菌感染症とは  

 A群β溶血性連鎖球菌(溶連菌)という細菌がのどに感染して、のどの痛み、ときに高熱、嘔吐を伴って発症し、頭痛、腹痛、倦怠感、頚部のリンパ節腫脹などの症状もみられますが、咳や鼻みずはほとんどありません。典型的な場合は、頬(口周囲を除く)、首から体、四肢に細かく紅い発疹が拡がり、舌はイチゴのようになります。潜伏期間は2〜4日です。

 熱がでなかったり、でても微熱であったりしたとき、発疹を、

「単なる発疹」

「アトピーが少し悪くなった」

と自己判断して、受診の機会を逃してしまうことがよくあります。少なくとも溶連菌が流行中は、少しの発疹でも見逃さないで医療機関を受診した方が賢明でしょう。(*^_^*)

 

 

イチゴ舌

 

 

 

細かい丘疹(ぶつぶつの発疹)と赤いべったりとした発疹が体一面に見られます。

 

 

 

 

 

上腕の部分にも、細かい丘疹と赤いべったりとした発疹が見られます。

予防は?

基本的には、溶連菌になった児のそばに行かせないことが大切。

保育所で流行している場合は、園の先生にお願いして、園全体で流行阻止の感染対策をとってもらいます。

兄弟でうつる可能性があれば、予防的に抗生物質を内服した方がよいようです。

治療は?

● 治療  

のどの検査で溶連菌がいることがはっきりしたら、抗生剤を10〜14日間飲みます。1〜2日で熱が下がり、のどの痛みも消えます。途中で薬をやめてしまうと再発することが多く、また、いったん治ってから腎炎やリウマチ熱をおこすことがありますので、「指示通りに最後まで飲む」ことが大切です。

● 家庭で気をつけること

1、家族にもうつる:きょうだいや両親に同じような症状があれば、受診して、のどの検査を受けて下さい。

2、食べ物:のどの痛いときは、熱いものや辛いもの、すっぱいものは避けましょう。水分補給を中心にのどごしの良いものをとらせて下さい。

3、入浴:熱がなければかまいません。

● こんなときはもう一度診察を

1、2日以上たっても熱が下がらないとき。

2、のどの痛みが強くて水分をあまり飲まないとき。

● 保育所・学校

 2〜3日後の指定された日にもう一度受診して、熱が下がって発疹も消え、抗生物質が効いていることが確かめられたら登園(登校)してもかまいません。確認のため、2週間ぐらい後に咽頭培養と尿検査をしますので受診して下さい。

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